決算説明会で話す苅田明史CFO(11日、東京都千代田区)

電子書籍取次のメディアドゥが11日発表した2024年3〜8月期の連結決算は、純利益が前年同期比2%増の5億2100万円だった。主力の電子コミックの流通事業が好調だった。同日開いた決算説明会では24年内にコンビニのプリントサービスを使ったデジタルコンテンツの配信サービスを始めることを明らかにした。

売上高は前年同期比10%増の510億円、営業利益は10%増の10億円だった。電子書籍流通事業で新規取引先の開拓が進んだ。オーディオブック事業を含む電子書籍流通以外の事業の営業損益の赤字幅は縮小した。25年2月通期の売上高が前期比4%増の980億円となる従来予想は据え置いた。

コンビニプリントを使った新サービスでは、デジタル資産の所有を証明できるNFT(非代替性トークン)を使って購入者限定のコンテンツを配信する。例えば韓国アイドルのブロマイドを印刷し、付属するQRコードを読み取ることで動画や電子冊子などコンテンツが取得できるサービスを想定している。

赤字が続く傘下の日本文芸社では、複数ある漫画メディアを統合して25年3月に新しいウェブサイトを始める。

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