ゆうちょ銀行は早稲田大学発ベンチャーのクオンマティク(東京・新宿)に出資した。研究で培った量子計算技術を生かした生産・物流の効率化を手がけており、成長を見込めると判断した。
出資額は数億円で、ゆうちょ銀子会社のJPインベストメントがファンドを通じて出資した。企業の業績などに応じて追加の出資も視野に入れる。全国に張り巡らす拠点網から得た情報を生かし、顧客の紹介なども支援する。
同社は大学の研究で培った量子計算技術と人工知能(AI)を組み合わせ、最適な生産工程や物流ルートを見つけるソフトウエアの開発に強みを持つ。ゆうちょ銀などからの出資を受けて、資本金はおよそ7億8000万円になった。
今回の出資は2030年度までをメドに新興企業などに1兆円を投じる、ゆうちょ銀の成長戦略の一環となる。これまでは外国債券などの運用で稼いでいたが、中長期で投資事業を新たな収益の柱に育てる。
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