決算会見に臨む後藤社長(26日、名古屋市)

電動工具大手のマキタは26日、2025年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比17%増の510億円になる見通しだと発表した。在庫調整が一服し利益改善が進むほか、円安傾向が続く見込みで円ベースでの利益が膨らむ。

売上高にあたる売上収益は4%減の7100億円。海外売り上げの減少を見込む。名古屋市内で記者会見した後藤宗利社長は「欧州の建築業はインフレで人件費高騰や人手不足を抱え、北米の住宅投資の回復も鈍いだろう」と話した。

同社は今期290億円の設備投資を計画する。「オーストラリアや北欧の販売拠点、岡崎工場の倉庫の建て替えなどに充てる」(後藤社長)という。

同日発表した24年3月期の連結決算は純利益が前の期比3.7倍の436億円だった。ユーロ高に加えて海上輸送運賃が落ち着き、在庫削減も進んだ。売上収益は3%減の7413億円。海外売り上げは為替の影響を除くと実質的に8%の減収だった。

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