JSRは抗体医薬品の精製に用いる新しい樹脂製品を発売した

半導体材料大手JSR(東京・港)は17日、抗体医薬品の精製に使う新しい樹脂製品を医薬品メーカーなど向けに発売したと発表した。従来の製品より効率よく精製できるといい、高額になりやすい抗体医薬品の製造コストを削減し、普及を後押しする。

抗体医薬品は、免疫物質である「抗体」を使ったバイオ医薬品だ。がんなど治療の難しい病気で高い効果が期待される。だが製造設備や材料などの費用がかさみ、価格は高額になりやすい。

抗体医薬品の製造過程では、細胞を培養して増やす培養工程と、不純物を取り除く精製工程がある。精製工程では抗体と不純物を分別するために樹脂を使う。JSRによると、新製品では既存製品よりも約10%効率よく抗体を回収できるという。

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