基準地価が19年連続で最高価格となった「明治屋銀座ビル」=東京都中央区

 国土交通省が17日公表した7月1日時点の都道府県地価(基準地価)は、住宅地と商業地、全用途の全国平均が3年連続で上昇した。いずれも上昇率は、バブル経済崩壊で大きく下落した1992年以降で最大。訪日客の増加や、円安による海外富裕層、投資家のマネー流入が影響した。地方圏は2年連続でプラス。札幌、仙台、広島、福岡の主要4市を除く地域に限ると全用途が32年ぶりに上昇した。

 国交省は「実需を反映した緩やかな上昇が続いている」とみる。ただ地域別に細かく見ると明暗があり、特に能登半島地震の被災地は大きく落ち込んだ。

 全国平均の上昇率は住宅地が前年比0.2ポイント増の0.9%、商業地は0.9ポイント増と大きく伸び2.4%、全用途は0.4ポイント増の1.4%。

 都道府県別に見ると、住宅地がプラスだったのは17都道府県。これに対し訪日客増加などの影響を受けやすい商業地は半数超の28都道府県で上昇した。

 最高価格は19年連続で東京都中央区の「明治屋銀座ビル」となり、1平方メートル当たり4210万円だった。

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