2025年からウーバーのアプリを使い、一部地域でGMクルーズの車両を呼べるようにする

【シリコンバレー=山田遼太郎】米ウーバーテクノロジーズは22日、米ゼネラル・モーターズ傘下で自動運転技術を開発する米GMクルーズと提携すると発表した。2025年に米国の一部地域で、ウーバーの利用者がアプリからクルーズの無人タクシー車両を呼べるようにする。

複数年にまたがって提携する契約を結んだ。ウーバーは23年5月に米アルファベット傘下の自動運転企業、米ウェイモとも同様の協業を発表した。

ウーバーの利用者が配車を依頼する際、クルーズの自動運転車両も選べるようにする。導入する台数は限定的となる見込みだ。ウーバーの広報担当者は対象都市などの詳細を明らかにしなかった。

クルーズは23年に起こした人身事故を受け、無人タクシーのサービスを停止している。現在は西部アリゾナ州フェニックスと南部テキサス州のダラス、ヒューストンで運転席に人がいる状態で自動運転技術の検証を進めている。

フェニックスではすでにウーバーのアプリからウェイモの自動運転車を呼び、利用するサービスが始まっている。

ウーバーはかつて社内で自動運転技術の開発を手がけ、クルーズやウェイモとは競合関係にあった。新型コロナウイルスの感染拡大によりライドシェア事業が低迷し、ウーバーは20年末に自社開発から撤退した。21年に自動運転開発子会社のATGを売却した。

ウーバーはライドシェアの運転手や料理宅配の配達員を担うギグワーカーを740万人抱える。北米のライドシェア最大手で、アプリを使う消費者は料理宅配を含めて世界で1億5000万人に上る。この基盤を生かし、複数の自動運転サービスと利用者をつなぐプラットフォーマーになる狙いだ。

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