三菱電機は11日、鉄道向けにデータを分析し、電力消費を削減するサービスを始めたと発表した。ブレーキ時に起きる「回生電力」の発生場所を収集し、効率よく電気をためたり、使ったりできるようにする。中規模の鉄道事業者であれば、年間で数億円の電力料金の削減につながる。
三菱電機は5月に全社横断型のデジタル技術基盤「セレンディ」を立ち上げた。今回のサービスもセレンディの技術を生かし、変電所や車両の位置、気象情報などを集めてデータを分析する。例えば駅の混雑情報をもとに、車両が出発するタイミングを調整することもできる。
三菱電機は同日、セレンディに関する説明会を開いた。事業を統括する武田聡常務執行役は「事業部門を超えてデータを掛け合わせ、新たなソリューションをつくっていきたい」と述べた。同社はセレンディ関連事業の売上高について、2031年3月期に約1兆1000億円を目標としている。
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