ルネサスはマイコン販売で世界2位だ

ルネサスエレクトロニクスは9日、従来より低価格の演算用半導体の量産を始めたと発表した。マイコンと呼ばれる半導体で、頭脳部分のコアには英アームの規格を用いる。性能を示す動作周波数を35%抑える代わりに、販売価格を従来品より約2割下げた。小型の家電製品や産業機器への引き合いを見込む。

今回量産するマイコン「RA0」シリーズは、同じ低価格マイコンの「RA2」と比べ価格をさらに約2割下げた。性能をあえて落とすことで消費電力を抑えることにも成功した。ルネサスは低価格帯のマイコンも複数製品取り扱っているが、アームコアを採用したより安価な製品を求める顧客の需要にも対応する。

ルネサスは年間35億個以上のマイコンを出荷する。英オムディアによると、2022年時点でルネサスのシェアは約17%で世界2位だった。マイコンの約半分を自動車向けが占め、産業機器やデータセンター、通信インフラ向けも多い。

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