金融サービスの利用状況に応じて鉄道の割引券などを用意する

JR東日本は9日、デジタル金融サービス「JRE BANK(JREバンク)」を5月9日に始めると発表した。利用者はインターネットで専用口座を開設すれば、預金や住宅ローンなどのサービスを使える。鉄道や駅ビルの割引特典も用意し、沿線の利用拡大につなげる。

楽天銀行が保有する金融サービス向けのインフラを使い、JR東の金融子会社であるビューカード(東京・品川)が銀行代理業を担う。利用者はスマートフォンのアプリやウェブサイトで専用口座を開設して利用する。当初目標として100万口座の開設を目指す。

金融サービスの利用状況に応じて、JR東管内の片道運賃を4割引きとする。交通系ICサービス「モバイルSuica(スイカ)」の利用者には、普通列車のSuicaグリーン券を無料で提供する。JR東グループのホテルや商業施設の割引券などの特典も設ける。

駅構内に設置しているATM「VIEW ALTTE(ビューアルッテ)」を使えば、銀行口座から現金を引き出す際の手数料を無制限で無料とする。JCBと連携し、即時決済できる専用のブランドデビット機能付きキャッシュカードも発行する。

JR東の喜勢陽一社長は同日の記者会見で「従来の輸送データに加え、今まで把握できなかった資産状況などの情報を得られるようになる」とし、JREバンクを起点に「個人の顧客との接点を増やしながら様々なサービスを結び付けていく」と話した。

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