14日の東京株式市場でサントリー食品インターナショナル(サントリーBF)株が一時前日比513円(9.7%)高の5828円まで上昇し、上場来高値となった。13日の取引終了後に2024年1〜3月期の連結決算(国際会計基準)を発表し、売上高にあたる売上収益と営業利益がこの期としてそれぞれ過去最高を更新したことを好感した買いが集まった。

終値は365円(6.9%)高い5680円だった。株価は2016年2月に5810円を記録してから5600円以下で推移していた。ゴールドマン・サックス証券の宮崎高志アナリストは13日付のリポートで「日本事業で、売上利益ともに(予想に対して)上振れた」と分析する。

24年1〜3月期の連結決算は売上収益が前年同期比10%増の3716億円、純利益が同39%増の202億円。国内外で値上げが進んだほか、円安が営業利益を28億円押し上げる要因になった。全地域で増収となり、日本以外のアジア太平洋、欧州、米州はそれぞれ10%以上の増収だった。

アイザワ証券の三井郁男ファンドマネージャーは「国内での値上げがこれまでよりも実施しやすくなった」と指摘。「今後の焦点は更なる値上げの必要が生じた際に消費者に受け入れてもらえるようブランド力を高められているか」とみていた。

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