米グーグルは9日、人工知能(AI)を使って動画を生成できる機能「Vids(ビズ)」を6月から一部の企業向けに試験提供すると発表した。対話型AI「ChatGPT(チャットGPT)」のように自然な文章で指示し、好きな画像や音声を選んで動画をつくることができる。
グーグルが同日からラスベガスで開いている、企業向けのクラウドサービスのイベントの基調講演で発表した。動画生成のデモでは、営業担当者の研修用の動画を作る場合、スライドの資料にあわせて好きなデザインや画像を選ぶだけで動画ができた。ビズの機能は、Gメールなどのソフトウェアを束ねたクラウドサービス「ワークスペース」向けに試験提供される。
同社はまた、英半導体設計大手アームの技術をつかって開発したデータセンター向けの中央演算処理装置(CPU)「アクシオン」を発表した。従来品より処理速度や省エネ性能を高め、グーグルのクラウドサービスの顧客が年内に使えるようになるという。
この日の基調講演では、AIをつかって業務を支援する「エージェント」機能の活用事例も示した。顧客からの電話に音声でやりとりできるカスタマーサービスや、社内の業務データを瞬時に地図に落とし込む機能などを紹介した。(サンフランシスコ=五十嵐大介)
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