シャープの液晶パネル製造子会社、堺ディスプレイプロダクト(SDP、堺市)が13日に公表した2023年12月期の単独最終損益は1156億円の赤字(前の期は360億円の赤字)だった。最終赤字は2期連続。液晶パネルの市況が悪化し、生産設備の減損で866億円の特別損失を計上したことが響いた。
SDPが13日公表した特別損失の大半は、シャープの23年3月期の連結決算に計上されている。シャープは残りの一部の特損も24年3月期の業績予想(最終損益は100億円の赤字)に織り込み済みとしている。
SDPの23年12月期の売上高は前の期比27%減の698億円、営業損益は178億円の赤字(前の期は276億円の赤字)だった。採算の良くない取引を見直した結果、赤字幅は縮小した。
一方で、シャープが2月に公表した23年4〜12月期の液晶パネル事業の営業損益は494億円の赤字(前年同期は273億円の赤字)だった。会計期間などが異なるため単純比較はできないが、シャープ全体の液晶パネル事業は苦戦が続いている。
シャープは23年3月期の連結決算で液晶パネルの生産設備の価値を精査し、液晶関連で1884億円の減損損失を計上していた。
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