茨城港(日立港区、常陸那珂港区、大洗港区)の2023年の取扱貨物量(速報値)が前年比4.4%増の3895万6千トンと過去最高になったことが、茨城県のまとめで分かった。液化天然ガス(LNG)の輸入拠点である日立港区が同56.3%増の874万3千トンと伸びをけん引した。

日立港区には東京ガスの日立LNG基地のほか、メルセデス・ベンツの輸入や日産自動車の北米向け輸出など、完成自動車の輸出入の拠点にもなっている。22年にLNG受け入れ桟橋周辺で堆積した土砂を取り除く工事が完了し、桟橋の稼働日数が増えて貨物量の増加につながった。

北関東自動車道と直結する常陸那珂港区は、コンテナ取扱貨物量が同2.9%増の4万8082TEU(TEUは20フィートコンテナ換算)と過去最高を記録した。県によると、トラックドライバーの時間外労働規制が強化される物流の「2024年問題」を控え、慢性的に混雑する京浜港(横浜市など)からの貨物シフトが見られたという。

大洗港区は生活必需品の荷動きの減少したことが響き、同6.2%減の1441万7千トンだった。

鹿島臨海工業地帯に立地する鹿島港はコンビナート企業の大規模定期修理の完了により、同2.4%増の5607万4千トンだった。

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