記者会見する大西安樹社長(9日、名古屋市内)

井村屋グループは9日、25年3月期の連結純利益が前期比4%減の18億円になりそうだと発表した。冷凍和菓子の製造ラインを増設しており、冷凍たい焼きといった好調な商品の販売を強化する。年間配当予想は31円と前期から据え置く。

売上高は前期比3%増の495億円を見込む。今期予想には為替差益を織り込んでいない。国産小豆の相場の高騰について、大西安樹社長は「昨年の収穫が悪く、今後、小豆自体が逼迫するリスクを考えながら対応する必要がある。影響は大きい」と説明する。

24年3月期の純利益は前の期比20%増の19億円と過去最高だった。主力のアイス「あずきバー」シリーズが好調で、売上本数は3億1500万本と過去最高を記録した。円安による為替差益2億円超を計上したほか、原材料などのコスト上昇の価格転嫁が奏功して利益が増えた。売上高も過去最高で、前の期比8%増の482億円だった。

同日、27年3月期までの中期経営計画を発表した。27年3月期の売上高は550億円、営業利益は33億円を目指す。海外事業の売上高比率を24年3月期の7.4%から8.8%に高めるほか、業務用の商品の販売も強化する。

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