沖縄県南城市の古謝景春市長(69)からわいせつ被害を受けたとして、市長と市に約400万円の損害賠償を求めて提訴した女性の代理人弁護士が9日、追加の損害賠償を求める考えを明らかにした。提訴後、市長が女性の個人情報などを自身のSNSで公表したことなどにより、「女性の人格をおとしめている」と訴えている。

 訴状によると、女性は2022年から市公用車の元運転手を務めたが、古謝市長に「出張に行くか。泊まるのは一緒さ」などとセクハラ発言を受けたと主張。年末の忘年会の帰路には、左胸を強くつかまれたなどと訴えている。女性は市に相談して調査を受けたが、22年末に契約解除を通知されたとしている。

 この日会見した代理人の加藤裕弁護士によると、古謝市長は提訴後の2月下旬、自身のフェイスブックに、女性の経歴や家族に関する内容に言及したうえで「裏切られるとは!!」「友人の探偵に感謝です」などと投稿した。

 3月の市議会では、「(女性が)あまりにもセクハラをあおるような話が多かったものですから警戒をしていた」などと発言。加藤弁護士は「事実に反し、被害回復を求める女性の人格をおとしめている」と指摘し、女性は「不安でしょうがない」と話しているという。

 古謝市長は取材に、秘書を通じて「記者会見の内容を把握できていないのでコメントは差し控えさせていただく」と答えた。

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