スペイン北部に設置された太陽光パネル=2023年2月(AP=共同)

 世界の再生可能エネルギーによる発電割合が2023年に初めて30%を超えたとする報告書を英シンクタンクのエンバーが8日公表した。太陽光と風力の増加が後押しした。「化石燃料による発電量が減少する新時代が目前に迫っている」としている。一方、日本は約24%で世界の割合を下回った。  23年の世界の総発電量は約30兆キロワット時。再エネの内訳は水力が14・3%、太陽光が5・5%、風力が7・8%、バイオエネルギーが2・4%、その他の再エネが0・3%で計30・3%。00年の再エネの全体は19%、太陽光と風力の合計は0・2%だった。  一方、日本の再エネの内訳は水力が7・3%、太陽光が10・9%、風力が0・9%、バイオエネルギーが4・8%。国の補助もあり、太陽光は過去10年で急速に拡大して世界の2倍の割合だったが、風力はほとんど増えず、他の先進7カ国(G7)と比較しても遅れている。  30年に世界の再エネ発電能力を3倍にするとの国際目標の実現に向け、風力発電を拡大する必要があると指摘した。


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