2024年度の新聞協会賞を受賞した社の記者らによる講演会が1日、横浜市のニュースパーク(日本新聞博物館)で開かれた。障害者向けグループホーム運営会社「恵」が利用者から食材費を過大徴収していた不正を報じて受賞した中日新聞社の記者細川暁子さんは「メディアの意義が問われる中、忠実に事実を裏取りして積み重ねるアナログな報道が、より重要になっていく」と語った。
京都新聞社は京都アニメーション放火殺人事件の連載企画「理由」と裁判報道で受賞。担当デスクの渋谷哲也さんは「大惨事を防ぐ方策は簡単に見つからないが、その答えを導く道筋を社会に提示したい」という思いが連載に込められていたと強調。「地元紙の使命として10年、20年先も事件と向き合っていかなければいけない」と述べた。
野生の動植物による生活への影響を長期取材した連載企画「里へ」で受賞した神戸新聞社映像写真部の小林良多さんは「生き物の撮影は不確実性が高く、取材する怖さがあった」と振り返り、カメラ用の赤外線センサーを自作した自動撮影の手法を紹介した。
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