北陸新幹線の敦賀(福井県)―新大阪延伸を巡り、自民党内で亀裂が生じている。議論を主導する与党整備委員会が小浜ルートを堅持するのに対し、石川県選出の自民党国会議員が25日、他の選択肢を含めルートの再考が必要との立場から自主研究会を開いた。小浜ルートの工期が当初試算より大幅に延び、建設費も膨張していることが背景にある。  研究会座長の岡田直樹参院議員は「このまま進むことが妥当なのか。もう一度多様な選択肢を丁寧に議論し、国民的な理解を得る必要がある」と述べた。「小浜ルートを一概に否定するわけではない」とも強調した。研究会は、不採用になった東海道新幹線の米原(滋賀県)に接続するルートも選択肢の一つとしている。今後、国土交通省に意見聴取する予定だ。  与党は2016年度、米原ルートも含めて検討した結果、福井県小浜市から南下するルートを採用した。工期15年、工費約2兆1千億円だったが、国交省が今年8月に示した試算では最長約28年、最大約3兆9千億円となった。建設業界の人手不足などが理由。

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