秋篠宮ご夫妻は25日、12月3日からのトルコへの公式訪問を前に、東京・元赤坂の赤坂東邸で記者会見した。外交関係樹立100年の機会に同国から招待があったことを「大変うれしい」などと語ったほか、成年を迎えた長男悠仁さまに海外で学ぶ機会を持つことを勧めていることも明らかにした。

 ご夫妻がトルコを訪れるのは初めて。秋篠宮さまは、同国の印象について、欧州や中東、アフリカやアジアとの結節点であり、「文明の十字路と聞いている」と述べた上で、「現在の中東情勢においても大切な役割を果たしている」との認識を示した。1890年に和歌山県沖で沈没し、日本が官民あげて救助に当たったオスマン帝国の軍艦エルトゥールル号の遭難事件や、イラン・イラク戦争の際、トルコの航空会社が邦人救出に向かったテヘラン事件、さらに震災時の支援、三笠宮家が支援を続けているカマン・カレホユック遺跡の発掘調査など両国が互いに助け合ってきた歴史に触れ「良い両国関係の国に訪問できますことは大変大きな喜び」と語った。

 トルコの伝統的な刺繡「オヤ」をあしらったブローチを付けて会見に臨んだ紀子さまも、今回の訪問が「両国の人々が長年にわたる交流に目を向ける機会となり、未来に向けてより一層相互理解と交流を深めていくことにつながっていくことを願いつつ、心を尽くして務めていきたい」と抱負を述べた。

 また、悠仁さまにはご夫妻それぞれ、海外で学ぶ機会を得ることを勧めているという。秋篠宮さまは自身の留学経験を踏まえ、「今暮らしているところと違う文化のところから日本を見つめ直すこともできましょうし、その機会を使って色々なところを回って見聞を広めるという意味でも大事」と述べた。悠仁さま自身も、最近は、海外で学ぶことの必要性を感じるようになってきたようだという。

 宮内庁によると、秋篠宮ご夫妻は12月3日に政府専用機でトルコ入りし、外交関係樹立100周年記念式典などに出席し、8日に帰国する。(河崎優子、中田絢子)

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