宮崎県警延岡署は1日、海に落ちた人を救助したとして、延岡市北浦町古江の整体師、工藤逸夫さん(56)に三木健次署長名の感謝状を贈った。

 署や工藤さんによると、4月13日午後4時半ごろ、同市熊野江町の港の防波堤で工藤さんが釣りをしていた際、背後で「ドボン」という音がした。振り向くと、4~5メートル下の海面に人が仰向けで浮いていた。長さ6メートルほどのタモ網を伸ばしてつかまらせ、約10メートル離れた消波ブロックまで引いて誘導。その後、消防が陸に引き揚げたという。

 転落したのは同市の70歳代の男性で、命に別条はないが骨盤骨折していた。三木健次署長は「つかむものがなければ体力が尽きて沈みかねなかった」と評価。工藤さんは「転落に遭遇したのは初めてだったが、とっさに体が動いた。助かってよかったが、救命胴衣の大切さを改めて実感した」と振り返った。(星乃勇介)

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