この実証実験は、観光バスやマイカーによる排気ガスやオーバーツーリズムによる富士山への環境負荷を軽減させるため、新たな移動手段を検討しようと富士吉田市などが行っています。

6日は、走行中に運転席に乗務員が乗って監視する「レベル2」の実験の様子が報道関係者に公開されました。

実験は、ふもとから5合目までを結ぶ「富士スバルライン」のうち、特に急な勾配やカーブが多い2合目から4合目で行われ、16人乗りのEVバスが時速35キロ程度の速度で、およそ7キロの区間を走行しました。

バスの車体には、カメラやセンサーが取り付けられていて、周囲の車との距離などが把握できるほか、道路情報を記録した3Dマップと照らし合わせることで、カーブなどにも対応できるということです。

実際に急なカーブにさしかかったときでも、乗務員はハンドルから手を離した状態のまま、バスは速度を落としたうえで緩やかに方向を変えて走行していました。

実証実験は11月19日まで行われ、11月10日には、市や地元のバス会社などの関係者を乗せて試乗会を行うということです。

自動運転の事業を展開する企業で、今回の実証実験を担当する田中佑典さんは「富士スバルラインは、走行する距離が長いことが難しかったが、ほぼ自動で運転ができるようになり安全性を担保できている」と話していました。

そして、富士吉田市の担当者は「脱炭素化やSDGsの推進、そして運転手不足への対応が必要となる中、持続可能な地域公共交通として着実に実用化に向けて進めていきたい」とコメントしています。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。