福島第一原発2号機では、事故で溶け落ちた核燃料と周囲の構造物が混ざり合った核燃料デブリの試験的な取り出し作業がことし9月から行われていて、10月30日に、格納容器の内部に入れた装置で5ミリ程度の大きさのデブリをつかみ、11月2日には、格納容器の外に出していました。
デブリは装置を収納する箱の中に収められていて、東京電力は5日の会見で、放射線量を測定した結果、表面から20センチの距離で1時間当たりおよそ0.2ミリシーベルトと、作業員の被ばくを抑えるために設けた24ミリシーベルトという取り出しの基準を大きく下回っていたと明らかにしました。
そのうえで、6日からデブリを運搬用の容器に移す作業を行い、7日以降に取り出しが完了する見通しを示しました。
核燃料デブリが取り出されれば、13年前の原発事故以来初めてです。
一方で、放射線量が基準を大きく下回っていたことから取り出そうとしているのが核燃料デブリではない可能性を問われたのに対し、東京電力の広報担当者は、「デブリだと認識している」としたうえで、「分析したあとにどういうものなのか考察することになる」と述べました。
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