◆「報酬数万円」の「運び屋の仕事」をするつもりで…
三鷹市の事件で逮捕された佐円容疑者も、首都圏で相次ぐ強盗事件と同様に、交流サイト(SNS)のXから犯罪グループに接触していたとみられる。合法に見せかけた「闇バイト」を入り口に犯罪に関わる若者が後を絶たない。 捜査関係者によると、佐円容疑者は、Xから「ホワイト案件」をかたる仕事に応募した。指示役から秘匿性の高い通信アプリ「シグナル」に誘導されてやりとりし、「報酬数万円」で「運び屋の仕事」をするつもりだった。◆事件前日に上京、集まった公園で「空き巣に入る」と告げられ
事件前日の10月29日に上京し、指示通り、JR武蔵境駅(武蔵野市)から歩いて、ある公園に向かった。公園に数人で集まると、数百メートル離れた被害者宅に「空き巣に入ってもらう」と初めて知らされた。指示役からは「逃げたら殺す」と脅されたという。 連続強盗事件のうち千葉県鎌ケ谷市の事件でも、指示役の具体的な手口が新たに判明。住居侵入容疑で逮捕された前田祐一郎容疑者(25)がXの「報酬35万円」の投稿を見て、指示役に接触。「会社の金を持ち逃げした人物に取り立てをする」との依頼を受けた。シグナルから身分証の写真を送ると、高齢者宅への侵入を求められた。 一連の強盗事件を受け、警察庁はXに「SNSなどで求人情報を探している方へ」と題した異例のメッセージを投稿。「高額」「即日即金」「ホワイト案件」を強調した求人情報に応募しないよう呼び掛けている。(鈴鹿雄大、米田怜央、長屋文太) 鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。