警察によりますと、29日午後9時前、甲府市国母の路上で44歳の容疑者が包丁を振り回し、通報を受けて駆けつけた警察官4人が拳銃を構えて「包丁を捨てろ。撃つぞ」と警告をしたということです。

容疑者は包丁を地面に置いたため取り押さえられ公務執行妨害の疑いでその場で逮捕されましたが、警察官のうちの1人が拳銃をしまおうとした際に誤って実弾1発を発射したということで、この警察官が左手にけがをしました。

弾は見つかっておらず、警察が当時の状況を詳しく調べています。

山梨県警察本部警務部の佐藤充参事官は「拳銃で警告したことは適切な使用だったと考えている。誤射について詳細は調査中だが、原因を究明して、再発防止に向けた指導を徹底していく」とコメントしています。

現場は、JR甲斐住吉駅からおよそ1.5キロ離れた住宅街です。

「取り押さえた後 突然バンという発砲音」

現場近くに住む80代の夫婦は「遠巻きに見ていたが、警察官と容疑者がしばらく押し問答し『刃物を捨てろ捨てろ』と言っていた。容疑者がナイフを落とすと警察官が次々に飛びつき取り押さえていた。その後、突然、バンという発砲音が聞こえた」と話していました。

別の30代の男性は「銃声かは分からなかったが、スリッパを床にたたきつけるような音が一回聞こえた。周囲に銃弾が飛んでいたらと思うと怖い」と話していました。

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