◆審議会で「特段の意見はなかった」
審議会では、移植を増やすなどして伐採本数を当初よりも124本少ない619本とすることや、イチョウ並木の保護のため新しい野球場との距離を約8メートルから約18メートルに広げることなど、見直し案の説明があった。有識者の委員からはイチョウの保全方法や移植の手法などについて質問が出たが、反対意見はなかった。再開発が計画される外苑地区=9月9日、安江実撮影
質疑応答の後、会長の柳憲一郎明治大名誉教授は「委員から(環境影響について)特段の意見はなかった」として、審議会として報告を受け入れる考えを示した。 三井不動産の担当者は報道各社の取材に「見直し案について受け止めていただいたと考えている。今日の報告をもって工事の再開に着手できると考えている」と述べた。歴史的な風致地区である外苑での大規模な商業開発には、今も根強い批判があるが、伐採に当たって新たに説明会を開くことはしないという。◆小池百合子知事「法的な手続きに従って進めると聞いている」
伐採や移植には新宿区など地元自治体の許可が必要で、既に許可を得られている神宮第2球場周辺の71本が当面の伐採対象になる。 事業者側の報告を受け、小池百合子知事は21日夜、報道各社の取材に「事業者には理解と共感が得られるように対応していただきたい」と求めた。また、樹木の伐採については「法的な手続きに従って進めてきていると聞いている」との認識を示した。(森本智之、奥野斐) 鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。