小樽市で小学校低学年の女児が死亡した事件で、女児の腹部に複数の暴行の痕跡があったことが北海道警への取材でわかった。腹部以外にも皮下出血があちこちにあり、道警は日常的に暴力を受けていた可能性を視野に調べている。
道警は、女児を殴ったり蹴ったりしたとして、継母である40代前半の女を傷害容疑で逮捕。20日、容疑を傷害致死に切り替えて送検した。
死因は、腸が傷つけられて、炎症が起きたことによる腹膜炎。腹部に強い衝撃を受けた後、数時間以上経過していた可能性もあるという。
女児は、継母のほかに実父や複数の子どもと同居。18日に女児が床の上に倒れていたことから継母自ら消防へ通報していた。捜査関係者によると、「朝に娘と口論になった」という趣旨の供述をしているという。搬送時は意識不明だった。
2人は、DVやストーカーなどの被害者を保護するため制度である住民基本台帳の閲覧制限の措置を受けており、道警は家族への影響を考慮して氏名を公表していない。
小樽市こども家庭センターによると、継母は昨冬ごろ、女児について「1週間くらい学校を休んでいる」「学校でうまくいっていないようだ」と電話で市に相談していた。その後、相談は寄せられなかったという。継母自身や子どもたちは支援の対象にはなっていなかった。
道警や道児童相談所にも、女児への虐待を疑う通報はなかったという。学校側がどこまで女児の状況を把握していたかについて、市教委は「調査中。個人的なことはお答えできない」としている。(新谷千布美、鈴木優香)
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