東京電力福島第1原発2号機で溶け落ちた核燃料(デブリ)の微量の採取計画で、カメラ2台の故障で映像が届かなくなり採取が中断した問題で、東電は18日、2台の交換を終えたと明らかにした。東電によると、カメラ交換に使った設備の撤去などに10日間ほどかかるため、採取の再開はその後になる。

つりざお式の装置側から格納容器側を見た様子。パイプが格納容器側に伸びている(東京電力提供)

 故障したのは、釣りざお式の採取装置の釣りざおに当たるアームの先端と、釣り針に当たるデブリをつかみ取る器具の先端に取り付けたカメラ。アーム先端のカメラは17日に交換を完了し、器具先端は18日に終えた。  カメラの故障原因は、作業途中で電源を切ったため、高い放射線で帯電した可能性があるとしており、今後は電源を切らないようにするとしている。  採取は9月10日に着手し、格納容器に装置を入れたが、作業を休んだ翌日の同17日にカメラの電源を入れたところ、映像が届かなかった。電源を入り切りするなど復旧を試みたがうまくいかず、交換することにした。(荒井六貴) 

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