◆2022年参院選、24年4月の衆院補選では候補を擁立
定例記者会見で話す小池知事=11日、東京都庁で
「ファーストの会でお決めになること。私は都民ファの特別顧問ですが、ファーストの会の特別顧問は務めていません」。擁立見送りについて、小池知事は11日の定例記者会見で淡々と述べた。同会への助言なども否定。今年4月の衆院東京15区補選で、出馬し落選したファーストの会副代表の乙武洋匡氏を大々的に応援したのに比べると、素っ気ない態度に映る。 小池氏自身の国政復帰は「もうないでしょう」と、他党のベテラン都議はみる。小池氏は都知事選初当選から1年強たった2017年秋、国政新党「希望の党」を設立して衆院選に多数の候補者を擁立したが、惨敗した。 ファーストの会は、都民ファの都議らが国政進出のため、前回衆院選直前の2021年10月に設立を発表。ただ、この時は候補者を擁立できなかった。2022年7月の参院選は、当時の代表で小池氏の「妹分」とも称される荒木千陽都議が出馬し、小池氏も応援に入ったが、落選。今年4月の衆院補選に出た乙武氏も9人中5位の得票数にとどまった。◆国民民主党を支援「しっかり議席を取っていただいて」
衆院選での独自候補擁立見送りについて話す都民ファーストの会の森村代表=11日、東京都庁で
国政選挙の敗戦が続く中、今回の衆院選の動向が注目されたが、独自候補擁立を見送って国民民主党を支援する方針を発表。11日に会見した都民ファの森村隆行代表は「国への働きかけを強めなければいけない状況。国民民主党さんにしっかり議席を取っていただいて、私どもも国政における影響力を発揮していきたい」と話した。 森村氏は昨年、都内の30選挙区のうち最大15選挙区での擁立も視野に入れていたが、早期解散などで調整ができなかったという。来夏には都議選が控える。都議会(定数127)での都民ファの議席は、第1党に躍進した17年の55から27まで半減している。都民ファのある都議は「国政で議席を取る壁は高い。今は都議選への足固めを優先すべきでは」と漏らした。(奥野斐、押川恵理子) 鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。