新たな鑑定結果について記者会見する主任弁護人の小川秀世弁護士(右)ら=4日午後、東京・霞が関の司法記者クラブ

 1966年の静岡県一家4人殺害事件で死刑確定後、静岡地裁の再審公判で無罪が言い渡された袴田巌さん(88)の弁護団らが4日に東京都内で記者会見を開き、確定判決が犯行着衣と認定した「5点の衣類」に付着した血痕に関し、1年以上みそ漬けされた場合に赤みが残らないとの研究者による新たな鑑定結果を得ていると発表した。

 再審公判では審理の迅速性を優先して鑑定結果の提出を見送ったが、検察が控訴した場合や、国賠訴訟を提起する際に活用する準備があるという。

 5点の衣類は事件発生の1年2カ月後に袴田さんの勤務先のみそタンクから発見された。

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