中国に返還される上野動物園(東京都台東区)のジャイアントパンダ、リーリー(雄)とシンシン(雌)は28日、最終観覧日を迎えた。訪れた人は「故郷でも元気で」などと2頭との別れを惜しみ、感謝を伝えた。

2頭の姿を一目見ようと多くの人が詰め掛け、一般観覧受付は開園前に終了。事前に抽選が行われた午後3時からの最終観覧枠には、200人分に対し1万2000人以上の応募があったという。

展示室では、リーリーやシンシンに「ありがとう」「元気でね」と呼び掛ける人や、涙ぐみながら手を振る人の姿が見られた。

2頭の来園をきっかけにパンダが好きになったという埼玉県和光市の自営業堀口真代さん(39)は「『今までありがとう』と伝え、笑顔でお別れできた。帰ってしまうのはまだ信じられないが、故郷でも元気に長生きしてほしい」と語った。

千葉県松戸市の主婦冨樫晴美さん(50)は「動きがかわいらしく、いつも癒やされていた」と振り返り、涙ぐんだ。

リーリーとシンシンは2011年に中国から来園。2頭とも高血圧の症状があり、中国で治療を受けるため29日に返還される。

中国に返還される前の最終観覧日を迎えたジャイアントパンダのリーリー(左)とシンシン=28日午後、東京都台東区の上野動物園(代表撮影)

最終観覧日を迎えたジャイアントパンダのリーリー=28日午後、東京都台東区の上野動物園(代表撮影)

最終観覧日を迎えたジャイアントパンダのシンシン=28日午後、東京都台東区の上野動物園(代表撮影)

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