東京 千代田区の「いのち支える自殺対策推進センター」は、国などと連携して自殺に関する調査や啓発活動を行っていて、追い詰められる前に「逃げる」という選択肢があることを知ってもらおうと、「#逃げ活」という取り組みを進めています。

「#逃げ活」は、学校や子育て支援センターなど子どもたちが集まる場所で行う取り組みで、参加者は、大きな台紙に印刷されたテーマに沿って、自分の考えを付箋に書いて貼り付けます。

テーマは4つでまず、「#○○から逃げたい」「#逃げたいきもちを吐き出そう」として、逃げたいと思うことや、その気持ちを書き出し、自分の気持ちや追い詰めている要因に気付くきっかけを得ます。

そのうえで、自分にできることを知るため、「#逃げたいときのやり過ごし方」や「#逃げてよかった体験談」を書き込みます。

互いに見せ合うことで、ほかの人の経験を知ったり、自分の経験を認めることもできるといいます。

この活動を進めている団体によりますと、書き出すことでストレスが軽減されたり対応策を認識したりできるだけでなく、今のつらいことから「逃げた」先に、人生のさまざまな選択肢が広がっていることを知ってもらいたいとしています。

「#逃げ活」の台紙は、団体に申請するとホームページから無料でダウンロードすることができ、これまでに学校や子育て支援施設、子どものための居場所など13か所で実施されたということです。

この取り組みを考案した小児科医の半谷まゆみ医師は「自殺を考える多くの人は追い込まれた末に亡くなっています。死ぬか生きるかという命の瀬戸際に立った時、命を守るために逃げることをちゅうちょしないでほしいということを伝えたいです。今自殺を考えるほどのつらい気持ちを抱えていなかったとしても子どもも大人もぜひ参加してほしいと思います」としています。

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