大井川知事は「(インドは)非常に幅広い業種で人材確保が期待できる」と話した(27日、茨城県庁)

茨城県は27日、9月の県議会に提出する補正予算案を発表した。一般会計で77億6500万円を計上する。道路網整備や防災・減災も意識した橋梁修繕など社会基盤強化に大半の71億3800万円を充てる。

茨城県笠間市の田んぼダム。水田に流出量を抑える設備を導入して雨水を一時的に蓄える

防災・減災対策では水田を洪水被害の防止や軽減に生かす「田んぼダム」の導入支援に1億3600万円を計上する。水田の排水口に調整板などを取り付けて一時的に雨水を蓄え、河川への急激な流出を抑える。鬼怒川流域など過去に浸水被害があった地域から3地区程度を選び、県が設置費用を全額補助する。

人手不足解消へ外国人材をはじめ多様な人材の活用などに5億9500万円を盛り込む。外国人が県内の病院の診察や予約時に電話やビデオで通訳サービスを利用できる環境整備に1000万円を充てる。英語やベトナム語など12言語に対応できるようにする。

人口世界一のインドからの技能実習生の受け入れ強化へ、県内企業などを対象とした現地の実習生送り出し機関の視察ツアー実施などに700万円を充てる。

大井川和彦知事は27日の記者会見で外国人材について「これまで期間限定という形の雇用が大勢を占めてきたが、国の制度見直しなどで長期間の定住を前提とした共生に移っていく。いち早く取り組むことで県のアドバンテージにしていきたい」と話した。

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