東京・歌舞伎町の大久保公園周辺で売春目的の客待ちをしたとして、警視庁は住所不定、無職の女(28)を売春防止法違反(客待ち)容疑で逮捕し、24日に発表した。黙秘しているという。

 大久保公園周辺では売春の客待ちが絶えず、警視庁は昨年に140人を検挙したが、女性側が摘発を逃れようとする動きも出始めている。

 警視庁はこれまで売春目的の客待ち女性については、売春の意思を確認するなどして現行犯逮捕していた。だが、複数の女性が協力して友人との待ち合わせを装うなど、客待ちとわからないよう偽装するケースが出始めた。

 このため新宿署と保安課は今回、警視庁として初めて過去の行為について逮捕状をとり、23日に再び客待ちをしていた女の逮捕に踏み切った。

過去の事例で逮捕も 「窓口に相談を」

 保安課によると、逮捕容疑は今月11日午後6時半ごろ、同公園周辺でガードレールに腰掛け、売春目的の客待ちをしたというもの。この時の客待ちを警視庁は現認していたという。大嶺忍・保安課長は「過去の売春事実でも逮捕されることがあると知ってもらえれば」と話している。

 警視庁では、同法違反容疑で逮捕された女性の希望を確認し、専門の相談員が面談をしている。必要に応じて福祉の窓口につなぐ。「立ちんぼ行為は逮捕のリスクがある。ホストのトラブルや生活困窮は警視庁や行政の窓口に相談してほしい」と呼びかけている。(御船紗子)

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