台風7号の関東への最接近から一夜明けた17日、JR東海は東京―名古屋間で計画運休などをしていた東海道新幹線の運行を始発から再開した。東北・上越・北陸・山形・秋田と山陽の各新幹線も始発から通常運転となった。南海トラフ地震臨時情報に伴う政府の注意の呼びかけが終了して初の週末とも重なり、東京駅などではお盆のUターンで混雑した。
東京駅では朝から新幹線の切符を買う人の長い列ができ、改札内はスーツケースを持った家族連れなどでごった返した。さいたま市の男性会社員(41)は妻と長女(6)で16日から四国旅行の予定だったが飛行機が欠航。旅程を変更し17日の新幹線を予約した。「宿を予約し直したり新幹線で荷物を置ける席を探したりするのが大変だった。今日も遅れないか心配だったが、動いていてほっとした」と話した。
名古屋駅も混雑。東京都板橋区の会社員、西口保彦さんは16日に自宅に戻れず、予約を振り替えた。昨年も静岡県での大雨によるダイヤの乱れに巻き込まれたといい「天候のことだから仕方がない。余裕を持って対応できた」と計画運休に理解を示した。
千葉県船橋市の小学6年の男児は、母親と弟と一緒に名古屋市の親戚を訪れた。南海トラフ地震の注意情報も気がかりだったといい「めちゃくちゃ暑かったけど、室内で楽しく過ごせた」と笑顔を見せた。
東海道新幹線は16日、始発から東京―名古屋間で終日運休、名古屋―新大阪間は大幅に本数を減らし、山陽新幹線との直通は取りやめた。東北・上越・山形の各新幹線も一部が運休した。
南海トラフ地震の臨時情報は、宮崎県で震度6弱を観測した8日の地震を受けて気象庁が発表。その後に異常な現象は観測されず、防災上の注意呼びかけは15日で終了となった。
また第3管区海上保安本部(横浜)は17日、主に大型船を対象に東京湾からの避難や、新たに湾に入らないことを求めていた「湾外避難・入湾回避勧告」を解除。東京湾への勧告は初だった。〔共同〕
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