東京女子医科大学(東京・新宿)の同窓会組織を巡る不透明な資金支出などがあった問題で、同大の臨時評議員会は16日、岩本絹子前理事長を理事と評議員から解任した。岩本氏は7日に理事長職を解任されており、同大の全ての役職から退くこととなった。

関係者によると、16日の臨時評議員会では岩本氏を理事と評議員から解任する動議が出され、賛成多数で決議された。

同大は16日、再発防止策の策定に向けて諮問委員会を設置したと発表した。企業再生やガバナンスに詳しい大学教授や弁護士ら5人で構成され、委員は今後増える可能性もあるという。

同大の第三者委員会は2日、一連の問題に関する調査報告書を公表。主な原因として岩本氏に権限が集中する「1強体制」でガバナンスが機能不全だったことを挙げていた。

同大は7日、岩本氏の後任の理事長として暫定的に肥塚直美理事を選任した。文部科学省は同大に対して問題に関する責任の所在を明確化することや改善計画の提出を求めており、再建に向けたメドがつき次第、他の理事や監事も全員が辞任する見通しだ。

【関連記事】

  • ・東京女子医大の理事長解任を決定、不透明支出問題巡り
  • ・「東京女子医大は理事長1強」 不適切支出巡り第三者委
「日経 社会ニュース」のX(旧ツイッター)アカウントをチェック

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。