愛知県犬山市のアパートで同居する小学1年、島崎奈桜さん(当時7)を暴行し死亡させた疑いで逮捕された会社員倉田凱容疑者(32)が、県警の調べに奈桜さんの腹部を拳で殴ったことを認める旨の供述をしていることが7日、捜査関係者への取材で分かった。名古屋地検は同日、傷害致死罪で倉田容疑者を、保護責任者遺棄致死罪で母親の飲食店従業員、島崎みなみ容疑者(33)を起訴した。両被告は内縁関係で、7月18日に逮捕されていた。

起訴状によると、倉田被告は5月25日、自宅で腹部を拳で複数回殴って外傷性十二指腸裂傷を負わせ、島崎被告は殴られて腹痛を訴え嘔吐(おうと)を繰り返していた奈桜さんを同26日まで放置し、急性化膿(かのう)性腹膜炎による敗血症性ショックで死亡させたとしている。

捜査関係者によると、遺体の全身にあざがあり、県警は倉田被告が関与したとみて捜査したが、逮捕当時は具体的な暴行の手段は特定できていなかった。

島崎被告と奈桜さんは2022年9月に岐阜県本巣市の実家から犬山市に引っ越し、その後に倉田被告が出入りするようになった。県警は倉田被告による日常的な暴行があったとみて調べていた。

事件前には虐待通告を受けた一宮児童相談センターが2度一時保護していたが、虐待の事実は特定できなかった。愛知県は第三者委員会で児相の対応を検証する。〔共同〕

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