将棋の藤井聡太王位(22)=竜王・名人・王座・棋王・王将・棋聖=に渡辺明九段(40)が挑む伊藤園お~いお茶杯第65期王位戦7番勝負(東京新聞主催)の第3局は7月31日、徳島市の渭水苑で指し継がれ、午後7時14分、先手番の藤井が111手で勝ち、対戦成績を2勝1敗とし

王位戦第3局で勝利し、感想戦で対局を振り返る藤井聡太王位=徳島市で

 持ち時間各8時間のうち残りは藤井2分、渡辺1分。第4局は今月19、20日、佐賀県唐津市の洋々閣で行われる。

◆今シリーズ初の角換わり

 今シリーズ初の角換わり戦となり、渡辺が1日目の午前中に仕掛けた本局。2日目は渡辺の封じ手6六角(44手目)の角交換から、互いに角と飛を打ち合う激しい攻防戦になった。  終盤、藤井が2一飛(63手目)から後手玉に迫ると、渡辺も6九飛(68手目)から6七角成(70手目)と、飛車捨ての強襲で藤井玉に肉薄。最終盤、渡辺は4九飛(88手目)から藤井玉を追い詰めたが、藤井は攻防に4八桂(95手目)と打ってぎりぎりのしのぎを見せ、最後は渡辺玉を長手数の即詰みに討ち取った。  立会人の小林健二・九段(67)は「渡辺九段がうまく立ち回り、藤井王位は苦しい展開だったが、最後は逆転につなげた藤井王位の終盤力が光った一局」と総括した。

◆「思った以上に難しい局面に」「終盤は…分からなかった」

 藤井聡太王位の話 (1日目の)7五歩(30手目)と仕掛けられて、思った以上に難しい局面になった。封じ手(44手目)のあたりは自信がなかった。9四角(56手目)が厳しい一手で、苦しい形になってしまった。最後はどうなっているか、ずっと分からなかった。  渡辺明九段の話 7五歩(30手目)の仕掛けは予定だった。(飛車交換を狙って)2四同飛(58手目)としたが、2一飛(63手目)とされてどうだったか。6九飛(68手目)は成算があったわけではない。終盤は何かあったと思うが、分からなかった。  ◇  王位戦中継サイトで、最新の棋譜や対局者の様子などの最新情報を紹介しています。 

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