愛称は「道民のATM」――。北海道を中心に展開するコンビニ「セイコーマート」内に北海道銀行のATMを置く提携が23日、発表された。地域密着を掲げる両社が「道民に広く親しまれる存在をめざす」とアピールした。

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 道内のセイコーマート1千店超のうち約600店で、道外の大手銀行系のものから北海道銀のATMに切り替える。北海道銀と、提携先の計22金融機関に口座があれば、今後は平日の現金引き出し手数料が無料になるほか、キャッシュカードでの振り込みもできる。

 セイコーマートの赤尾洋昭社長は、キャッシュレス化が進んで店内ATMは不用になると数年前にはみていたが、「そこまで進まなかったので、(地元銀行と組んで)ATMを継続することになった」と説明した。同社によると、ATMの利用が伸びると店の売り上げも増える傾向があるという。

 北海道銀はすでにATMが約650台あり、今回の分を合わせるとほぼ倍増する。兼間祐二頭取は「通帳記入以外はほとんどできる。銀行の代わりにセイコーマートに行ってもらうというのが最終形、理想だと思っている」と話し、将来的な銀行店舗網の縮小も示唆した。(丸石伸一)

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セイコーマート店内に置く北海道銀行のATMのデモ機。「道内のATM」という愛称を全面に押し出す=札幌市内で
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「道民のATM」という愛称を発表する赤尾洋昭・セイコーマート社長(右)と兼間祐二・北海道銀行頭取=札幌市内で

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