松山市の国の重要文化財・松山城付近で発生し一家3人が死亡した土砂崩れを巡り、発生前に亀裂が確認された現場上部の松山城天守付近の道路で、2018年の西日本豪雨の際にも亀裂が生じていたことが19日、市への取材で分かった。

この道路では、今年6月末〜7月の大雨で斜面を支える擁壁が傾き数本の亀裂が発生。6年前の亀裂が広がってできた可能性もあるとし、市は関連を調査する考えを示した。

市は6年前の亀裂について「軽微なもので土砂災害につながるリスクはないと判断していた」と説明。当時は、樹脂で隙間を埋める修繕をしたとしている。

愛媛大の専門家グループは同日、市内で現場調査の速報報告会を開催。グループは14〜15日に調査を実施し、資料を市に提供した。資料では、表層には砂岩があるとみられ、斜面で「表層崩壊」が発生したとの見方を示している。

土砂崩れは12日未明に起きた。松山城がある山の斜面が幅約50メートル、高さ約100メートルにわたり崩落。住民の90代男性と80代女性の夫婦と、息子の40代男性が犠牲になった。〔共同〕

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。