今月5日、高知市の長浜小学校の4年生の男子児童が、水深のより深い中学校のプールで行われた水泳の授業中に溺れて死亡する事故がありました。

この事故について浜田知事は定例の記者会見で、「子どもたちにとって安全安心であるべき場所の学校の授業中に、こういった形で死亡事故が発生したということは、極めて重く深刻に受け止めている。保護者の心中をお察し、誠に遺憾であると言わざるをえない」と述べました。

そのうえで「高知市の検証結果を踏まえた注意点を、改めて県の教育委員会から県内の市町村や学校に対して周知することを考えたい。それぞれの教育委員会や学校は、今回の事故が決してよそごとではないという前提に立って安全対策を徹底し、こうした事故が二度と起こらないように全力を尽くしてもらいたい」と呼びかけました。

高知県の教育委員会は、市町村の教育委員会に対して安全管理の徹底を求める通知を出しているほか、事故のあった小学校に7人のスクールカウンセラーを派遣して、児童の心のケアを行っているということです。

対策強化に乗り出す小学校も

一方、この事故を受けて、中学校のプールで水泳の授業を行っている高知県四万十町の小学校では、水深を調整する台を増やすことを決めるなど、対策強化に乗り出しています。

北ノ川小学校では、同じ敷地内にある休校中の中学校のプールを使って水泳の授業を行っています。

このプールの水深は95センチから1メートル15センチで、プールの端のレーンに高さ40センチほどのプールフロアと呼ばれる水深を調整する台を6台沈めています。

小学校ではもともとこの台を段階的に増やしていくことを検討していましたが、今回の事故を受けて今年度中に一気に5台増やすことを決めました。

この小学校で体育主任も務める秋田喜俊教頭は「水泳は常に危険と隣り合わせの授業となるので、常に児童の安全を意識し、安心安全な授業に取り組んでいきたい」と話しています。

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