試合後、スタンドに向けて整列する部員たち=7日、東京都八王子市で(昆野夏子撮影)
守備の乱れで失点を重ねる苦しい展開。それでも、初回に岩本大志選手(1年)が唯一の安打となる右前打を放った。先発したエースの首藤理仁(りひと)投手(3年)は四つの空振り三振を奪い、何度も笑顔を見せた。 五回裏には、体の筋肉が徐々に衰える難病の白子悠樹主将(3年)が代打で出場。ボール球を見極めたが空振り三振に終わった。試合後、「選手は誰も諦めていなかった。勝ちたかった」と話す白子主将
試合が終わると、スリーボンドスタジアム八王子(八王子市)のスタンドから「よくやった」「ありがとう」と歓声が上がり続けた。 白子主将は「勝てなくて悔しい。でも、みんなと野球ができて楽しかった。野球はぼくの人生を変えてくれた」と涙ぐんだ。首藤投手は「三振が取れてうれしかった。やり切った」。久保田浩司監督(58)は「重い扉を開け、歴史的な一日になった。練習の成果を発揮して一生懸命がんばってくれた」と目を細めた。(昆野夏子) 鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。