高知市立長浜小学校の水泳の授業で4年生の男児がおぼれて死亡した事故を受け、市教育委員会は7日、臨時校長会を開き、小中高など市立の全60校の今季の水泳の授業を中止すると伝えた。

 来年以降に水泳授業の監視体制などを定めた方針がまとまるまで、再開しないという。

 臨時校長会では、冒頭で松下整・教育長が「あらためて安全意識や危機管理をはかってほしい」と述べた。出席した校長らは亡くなった児童に黙禱(もくとう)をささげた。

 終了後、松下教育長は報道陣に、水泳の授業を中止する理由について「各校長と教委が一体となり、二度とないようにしっかり対応する必要がある」と述べた。

 授業の実施を決めるのは校長の権限だが、「(全員の)ご理解を頂いたと思っている」とした。

 一方、長浜小学校では6日午後に校内で予定された保護者説明会が直前に延期となった。会場にはすでに90人近い保護者が集まっていた。

 関係者によると、事前に遺族への説明ができておらず、遺族側から学校の対応への疑問が伝えられるなどしたため延期を決めたという。

 同校の中村仁也校長は事故対応のため、7日の臨時校長会を欠席した。

 事故は5日午前11時ごろ発生した。小学校のプールの設備が故障していたため、授業はより水深が深い中学校のプールで行われていた。

 小柄で泳ぎが苦手だった男児から教諭らの目が離れていたことも判明しており、市教委は第三者による委員会を設置して検証するとしている。(亀岡龍太)

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