4月に実施された「全国学力・学習状況調査」(全国学力テスト)の国語の問題用紙=東京都内の小学校(代表撮影)

 小学6年と中学3年の全員を対象とした「全国学力・学習状況調査」(全国学力テスト)について、文部科学省は2027年度から紙の問題冊子を廃止し、パソコン端末を活用して出題・解答する新方式(CBT)に全面移行する方針を固めたことが6日、関係者への取材で分かった。8日の有識者会議で案を示す。  25年度は中学理科でCBTを先行実施することが既に決まっている。8日に提示する文科省案では、この方式を26年度は中3英語でも実施し、27年度以降は小6、中3の全教科に広げるとしている。  政府の「GIGAスクール構想」で全小中学生に配布されているパソコン端末を活用。動画や音声を使った新たな出題形態が可能となり、問題冊子の印刷や配送の経費を削減できる利点があるとされる。  一方で文科省調査では、全国の公立小中高校のうち、規模に見合ったインターネットの通信速度を満たす学校は約2割にとどまり、通信環境の整備が急務となっている。  学力テストは全国の小中学生約200万人が対象。


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