公立小中学校で条件を設けずに給食を無償提供する自治体が、2023年9月時点で30・5%に上ったことが12日、文部科学省調査で分かった。17年度に行った同様の調査では4・4%で、大幅に増加した。新型コロナウイルス対策でできた地方創生臨時交付金が後押しした。ただ、無償化した自治体の1割以上が、交付金の裏付けがない24年度以降は実施予定がないとしており、継続性や地域間格差の課題も浮き彫りになった。  条件付きなどで一部無償化した自治体も9・8%あり、条件なしと合わせると4割を超えた。無償化は子育て支援として首長が公約に盛り込む例が増え、政府は全国での実現に向けた実態調査と位置付けた。文科省は「地方の財政状況や少子化対策への成果を分析し、問題点を整理する」としている。  調査は都道府県や事務組合を含めた1794自治体が対象。小中とも完全な無償化は547自治体(30・5%)。条件を設定して小中ともに無償化したのは145自治体(8・1%)で、多子世帯や低所得層などを対象とした。


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