東京都渋谷区役所の公用チャットシステムに「ブタ」などと投稿され、名誉を傷つけられたとして、桑水流弓紀子(くわずるゆきこ)渋谷区議が投稿主の元副区長に1100万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こしたことが分かった。第1回口頭弁論が6日開かれる。

桑水流弓紀子区議

 訴えでは、元副区長は在職時の昨年6~7月、区職員約120人が閲覧できる業務連絡用チャットシステムで、桑水流区議について「桑ブタ」「早めに封じておかないとね!」「バカ」などと投稿、名誉を傷つけたとしている。訴状で区議側は投稿について「議会と行政の適切な関係を破壊する」とも主張している。  元副区長は、長谷部健区長が会社勤めをしていた時の上司で、2015年に23区で初めて民間出身の副区長に就任。投稿が問題化した直後の8月に桑水流区議に謝罪し「区の名誉を傷つけた」として辞職した。本紙は代理人弁護士に取材を申し入れたが、5日夕までに返答はなかった。  桑水流区議は「この問題に対する元副区長の謝罪や、渋谷区の検証は不十分だった。被害者が我慢せずにすむよう、訴訟を通じ問題提起したい」と話している。(中村真暁) 

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