取材に応じる欧州宇宙資源イノベーションセンターのハドラー所長(右)=5月、ルクセンブルク(共同)

 欧州の小国ルクセンブルクが宇宙開発の分野で注目を集めている。周辺諸国の主要都市にアクセスしやすい立地に加え、法律や支援制度の整備が奏功。日本企業を含めた宇宙関連企業や研究機関の拠点に成長した。ルクセンブルクの政府や企業関係者は10~13日に東京都や茨城県つくば市を訪れ、宇宙事業などで日本との関係強化を図る。  「ロボットが月面で自律走行できるように人工知能(AI)を開発している」。5月下旬、ルクセンブルク大のオリバレスメンデス氏が説明した。約80平方メートルの実験室に約20トンの砂利を敷き詰め、月の地表やクレーターを再現。機械学習の検証を重ねているという。  ルクセンブルクは1980年代から宇宙事業に注力。衛星通信事業で成功を収め、近年は小惑星や他の天体にあるレアメタル(希少金属)などの資源採掘の分野に着目している。2017年に自国の事業者が宇宙で採掘した資源の所有権を認める「宇宙資源法」を制定し、企業誘致も進めた。(ルクセンブルク共同)


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