川崎市内で取材に応じる横田早紀江さん(4日)=共同

北朝鮮による拉致被害者、横田めぐみさん(失踪当時13)の母、早紀江さん(88)が4日、夫の滋さんの死去から4年となるのを前に川崎市内で取材に応じた。「(滋さんに)二度と会えないと思うと寂寥(せきりょう)感が強くなっている」と語り、日朝両政府に早期解決を求めた。

滋さんは、2020年6月5日に87歳で死去した。めぐみさんがいた当時の滋さんは「女の子がかわいくて、大事に、大事に育てていた」と懐かしんだ早紀江さん。被害者家族会の初代代表として「できることを素直に一生懸命頑張っていた」と振り返った。

滋さんの他にも有本恵子さん(同23)の母、嘉代子さん、田口八重子さん(同22)の兄、飯塚繁雄さんらが再会がかなわぬまま亡くなった。早紀江さんは「こんなに長い年月が過ぎて解決できないのは本当におかしい」と訴えた。

早紀江さん夫妻は14年に、モンゴルでめぐみさんの娘、キム・ウンギョンさん一家と対面した。それから10年、再会を望むか問われた早紀江さんは「会いたいけど我慢できる。めぐみちゃんの姿が見えないのが一番悔しい。多くのご家族も待っていると思う」と述べ、全拉致被害者の帰国を優先すべきだと強調した。〔共同〕

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