消防団員や報道関係者ら43人が犠牲となった雲仙・普賢岳(長崎県)の大火砕流から33年となった3日、地元の島原市で追悼行事があり、遺族や住民らが黙禱(もくとう)を捧げた。

 市は「いのりの日」と位置づけ、火砕流や土石流で家を失った住民が集団移住した仁田団地の公園に献花所を設置。古川隆三郎市長らが白菊を献花し、「災害の教訓をしっかりと次世代に伝え、災害に強い街をつくりたい」と話した。

 発生時刻の午後4時8分。亡くなった消防団員らが詰めていた「北上木場農業研修所跡」では、サイレンと半鐘が響くなか、遺族らが黙禱。消防団長だった夫を亡くした山下睦江さん(68)は「たくましくて、やさしい人でした。亡くなった人たちが守った郷土を、(私たちが)大切に守っていかなければと思う。私たちの経験は次世代に語り継いでいく」と話した。(天野光一)

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