埼玉県川口市でタクシー運転手の男性(72)を銃撃してけがをさせたとして、強盗殺人未遂容疑で逮捕された無職瀬川好一容疑者(68)=同市栄町3丁目=が逮捕前、新幹線内から警察に「これから行く」などと出頭を示唆する電話をしていたことが、埼玉県警への取材でわかった。
県警によると、瀬川容疑者は事件発生翌日の5月30日に福島市へ移動し、知人女性宅に滞在。同31日午前に公開で指名手配されたことを知ると、女性に「やばい、ニュースに顔が出た。帰らなければ」と話し、車でJR福島駅まで送ってもらったという。
同日午後、JR福島駅からJR大宮駅(さいたま市)に向かう新幹線内で川口署に「瀬川です。これから行きます」などと電話した。福島、栃木の両県警や警視庁とも協力しており、捜査員が新幹線内ですでに瀬川容疑者を確認していたが、拳銃を持っている恐れがあるため声はかけず、大宮駅で身柄を確保した。
また、同容疑者は女性に「電車代がない」と頼んで、新幹線代として1万円を借りたという。逮捕時の所持金は約3500円だった。
事件発生時から服装が変わっていたといい、埼玉県警は、容疑者が事件後に川口市の自宅に戻って着替えてから福島市に向かったとみている。
県警は5月31日午前に瀬川容疑者を同容疑で公開指名手配しており、同日午後1時50分ごろにJR大宮駅で新幹線から降車したところを捜査員が確保していた。
県警は2日、強盗殺人未遂容疑で瀬川容疑者をさいたま地検に送検した。(山田みう、恒川隼)
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。