留萌市によりますと、4月3日ごろから留萌港に大量のイワシが押し寄せ、その一部が浅瀬の岩場や船着き場などに打ち上げられています。

市は、港湾関係者とともに4月8日から回収作業を行っていて、16日も港の岩場を中心に手作業で回収にあたりました。

市によりますと、4月12日までの5日間で打ち上げられたイワシおよそ3.6トンを回収していて、隣接する小平町にある生ゴミ処理施設で処分したということです。

回収作業にあたった港湾関係者は「岩場では重機を使えないので、手作業しか方法がありません。事態が長引くのであれば、協力してくれるボランティアを募るなど、手だてが必要だと思います」と話していました。

留萌市港湾・再生可能エネルギー室の湯浅俊之室長は「これだけ大量に漂着するケースは初めてです。これから気温が上がるので、衛生面からも、いつまでこの状況が続くのか、とても不安です」と話していました。

北海道内では、去年12月からことし4月にかけて、函館市や小樽市、石狩市などの海岸でも、イワシが大量に打ち上げられているのが確認されています。

原因について、北海道立総合研究機構・中央水産試験場の山口浩志研究主幹は「北海道沿岸の日本海では、去年12月からことし1月にかけて海水温が例年より高く、本来、暖かい南に移るイワシの群れがとどまったとみられる。その後、2月から一転して海水温が急激に下がったためイワシが弱り、打ち上げられたのではないか」と話しています。

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